金星少年少女オーケストラ

東日本大震災をきっかけに、日本少年少女オーケストラの南紳ー音楽監督の働きで、アジア各国から花巻市に送られたバイオリン等94台の楽器を使って、南先生の指導の 下、201 2年3月11日、ぐんまジュニアや名団体の協力を得て、300人の出演者と700人の観客の前で、第1回コンサートを開催しました。その後、韓国EXPOコンサートや、北海道農民管弦楽団と共演、ウィーンフィルのメンバーやTsunamiヴァイオリンなど多くの音楽関係の方々からの協力をいただき演奏活動を行なっています。命名の由来のとおリ、花巻に根付いたオーケストラ活動を続けていきます。

団体名の「金星少年少女オーケストラ」は、花巻出身の作家・宮沢賢治の名作「セロ弾きのゴーシュ」で、主人公が所属した金星音楽団にちなんだものです。

設立までのあゆみ

2011年5月。花巻市の音楽教室主宰者である玉山朱美氏に1通のメールが届きました。群馬県を中心に20年以上活動を続けている「ぐんまJr.オーケストラ」の総監督、南紳一氏からのメールでした 。

 

「アジア各国から震災復興に役立ててほしいとバイオリンの寄贈の申し出があり、その楽器を使って花巻に子供たちのオーケストラを作りませんか。」

南紳一氏はアジア各国にジュニアオーケストラの設立指導に関わった経験があり、その関係者から日本の震災復興に音楽で援助したいと、シンガポールやベトナム、韓国から90台を越える楽器寄贈の申し出を受けていました。

その楽器を使って東北の被災県でジュニアオーケストラを作りたいが、沿岸部は困難なので、被災者の受入れ先にもなっている花巻市はどうだろうという趣旨のものでした。この件を花巻市に打診した結果、花巻市が楽器の寄付を受け、花巻市文化団体連絡協議会でその楽器を借り受け、さらに金星少年少女オーケストラが借用することで花巻市の了解を取付け、発足の準備に取り掛かりました。

8月、花巻市役所で楽器の寄贈式が行われました。2012年3月11日(日)に第1回演奏会を行う計画で花巻市内の小中学生を対象に団員を募集。9月7日の発会式には予想を上回る95名が集まり「金星少年少女オーケストラ」が誕生、そして、同月から花巻市交流会館で、南紳一氏の練習指導の下、演奏会へ向けて始動しました。